三菱造船株式会社(Mitsubishi Shipbuilding Co., Ltd.)は、三菱重工業(MHI)グループの一部として、新しい大型カーフェリー「HAMANASU」を進水させました。進水式は2023年10月9日に山口県の三菱重工下関造船所で行われ、フェリーは新日本海フェリー株式会社(Shinnihonkai Ferry Co., Ltd.)および日本鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)から受注されました。このフェリーは北海道の小樽と京都府の舞鶴を結ぶルートで運航される予定です。2026年6月の引き渡しに向けて、船の整備と海上試験が進められています。式典では、新日本海フェリーの社長、入谷康夫(Yasuo Iritani)が「HAMANASU」と名付けられた船を命名しました。シンボリックなロープカットは、日本旅客船協会の船旅大使、小林望(Nozomi Kobayashi)が行いました。HAMANASUは、新日本海フェリー向けに建造された三菱造船の10隻目のフェリーです。
このフェリーは、効率を高め、環境への影響を減少させるための先進的な省エネルギー技術を採用しており、バッタックフロー船体、ダックテール構造、KATANA BOWを特徴としています。抗横揺れタンクとフィンスタビライザーを組み合わせたロールダンピングシステムにより推進抵抗が軽減され、従来のフェリーと比べて約5%のエネルギー節約が見込まれています。今回の進水は、新日本海フェリーとJRTTが発注した2隻の大型カーフェリーのうちの1隻で、最初のフェリー「KEYAKI」は2025年4月に進水し、11月に引き渡し予定です。日本では、CO₂排出削減とトラック運転手不足への対応として、道路から海運へのシフトが奨励されています。このプロジェクトは、持続可能な海上輸送、環境保護、安全なフェリーサービスへの取り組みを反映しています。