スペインの考古学者たちは、国の南東部沿岸の水域から2600年前の沈没船を取り除きました。この沈没船は紀元前7世紀にさかのぼり、1994年にマサロン近くのムルシア沿岸で発見されました。古代フェニキアの沈没船は、ほぼ完全な状態で見つかった数少ないフェニキア時代の沈没船の一つであり、考古学者たちの特に関心を集めています。バレンシア大学は、ムルシアの地域文化省と協力して発掘作業を実施しました。14人の研究者が参加し、プロジェクトは9月13日に始まり、11月7日に終了しました。
フェニキアは、現在のレバノン、シリア、イスラエルにあたる東地中海沿岸に存在した文明で、紀元前1500年から300年まで続きました。フェニキア人は貿易を生業とし、古代ギリシャやローマのアルファベットの基礎となる文字を持っていましたが、その文明の痕跡は20世紀までほとんど失われていました。この沈没船から出土した遺物は、フェニキア人の海軍船や海洋技術についての情報を提供し、彼らの文化を理解する上で重要です。