リトアニアのクライペダ港における岸壁の再建は、国内の洋上風力プロジェクトに必要なタービン機器の輸送を円滑にするための基盤を築くことになります。クライペダ港当局は、スメルテ半島での再開発工事に対して3600万ユーロ以上の契約を締結したと発表しました。再建工事を担当するのはUAB Tilstaで、以前の国際フェリー港を改修し、洋上風力供給網において重要な役割を果たすインフラとして生まれ変わります。クライペダ州港当局のCEO、Algis Latakasは、「岸壁再建契約の締結は、クライペダ港が洋上風力エネルギーの開発に積極的に参加する準備が整ったことを示しています」と述べました。
一方、リトアニアのエネルギー省はバルト海の洋上風力発電所の入札プロセスを一時停止すると発表しました。これは、発電施設から生成される電力の価格を可能な限り低く抑えるための評価と見直しを目的としているとのことです。リトアニアでは、合計1.4GWの発電能力を持つ2つの洋上風力発電所の計画が進行中で、これらは国内の電力需要の約半分を賄う見込みです。
クライペダ港は、リトアニア唯一の海港であり、洋上コンポーネント輸送の中心地として自然な役割を果たすことになります。これはリトアニアの海岸での洋上風力施設開発の長期プロジェクトの一環であり、クライペダ州港と貨物取扱パートナーのKlaipéda Stevedoring Company KLASCOが港のインフラ再開発に関する契約を締結したのは3年前のことです。環境影響評価のスクリーニング手続きは昨年11月に完了し、国の環境保護庁はこのプロジェクトに対する環境影響評価は不要と判断しました。