2025年2月13日、国際海事機関（IMO）とサウジアラビア王国（KSA）が主導する画期的な取り組み「NextWave Seafarers Project」が発表されました。このプロジェクトは、発展途上国からの新たな海員のキャリア機会を創出し、世界的な海員不足に対処することを目的としています。契約書は、サウジアラビアのIMO常駐代表Kamal M. Al Junaidi氏と、IMO技術協力・実施部門のJose Matheickal氏によって署名され、IMO事務局長Arsenio Dominguez氏やKSAの運輸総局、Bahri Shipping Lineの代表者も出席しました。
プロジェクトは2025年から2026年にかけて行われ、最貧国（LDC）や小島嶼開発途上国（SIDS）から20名の士官候補生が、サウジアラビアの主要海運会社Bahri Shipping Lineで1年間の船上訓練を受けることになります。これにより、グローバルに適用可能な訓練モデルを開発し、他国や海運会社の参加を促進することが目指されています。
また、海事産業は全世界の貿易の80%以上を支える1.9百万海員を必要としており、特に士官の不足が深刻です。NextWave Seafarersプロジェクトは、IMO加盟国と海運会社間の協力フレームワークを通じて、構造化された人材供給ルートを創出し、業界への熟練した専門家の流入を促進することで、この労働力の課題に対処することを目指しています。
