グリーンピースの活動家たちは、デンマーク沖で制裁対象の影の化学タンカー「Prosperity」に対する抗議を行い、船体に「RISK」という言葉を大きな黄色の文字で塗装しました。この抗議は、ロシアの石油を輸送する老朽化したタンカーがもたらす環境危険に注目を集めることを目的としていました。デンマーク、スウェーデン、ドイツ、ポーランド、ウクライナからの15人のグリーンピースメンバーが参加し、高速ボートでタンカーに接近し、「Oil Kills」といったメッセージのバナーを掲げました。
「Prosperity」は2006年に建造された40,000デッドウェイトトンの化学タンカーで、以前は「NS Pride」として知られ、ロシアの国営ソブコムフロートが運航していましたが、制裁によりロシアの石油輸送が制限されました。2024年初頭にガボンに再登録され、11月にはバルバドスの旗の下に再登録されました。グリーンピースによると、「Prosperity」は2月8日にロシアのプリモルスク港から40,000メートルトンの石油を積んで出港し、現在はトルコのアリアガに向かっています。
また、「Prosperity」は2025年1月にアメリカの制裁リストに追加された船の一つであり、公式な所有者はセーシェルに本拠を置くHelios Oceanway Limitedとして記載されていますが、真の所有者は特定されていないとグリーンピースは指摘しています。この船は、ソブコムフロートを支援しているとしてアメリカから制裁を受けているドバイ拠点のFornax Ship Managementによって管理されています。さらに、このタンカーは国際的に認められた保護および賠償(P&I)保険なしで運航されており、これが影の艦隊の運営に伴うリスクを増大させる懸念があるとしています。