Black RockとCK Hutchisonの港湾取引は危機に瀕しているのか？

2025年3月14日、中国の香港・マカオ事務所（HKMAO）は、CK Hutchisonと米国のブラックロックとの港湾取引に関する批判的な論評を再投稿し、香港に本社を置くコングロマリットの株価が大幅に下落しました。この再投稿は、同社が直面する複雑な地政学的圧力を浮き彫りにしており、投資家は北京の支持がなければ取引が頓挫するのではないかと懸念しています。CK Hutchisonは先週、パナマ運河沿いの資産を含む228億ドル規模の港湾事業の大部分をブラックロック主導のグループに売却することに合意したと発表しました。このコンソーシアムは、23カ国の43の港を管理することになります。米国のドナルド・トランプ大統領は、この取引を評価しています。香港の大公報は、取引が「中国全体を裏切り、売り渡すものであり、国家の利益を無視している」との論評を掲載しました。この批判は、HKMAOのウェブサイトでも再投稿され、中国の海上貿易が制約され、ロジスティクスやサプライチェーンに大きなリスクが生じると指摘しました。CK Hutchisonの株価は6.4%下落し、ハンセン指数の2.1%の上昇に対して不振でした。CK Hutchisonは、億万長者の李嘉誠が所有する香港設立・上場企業であり、同社は中国から独立したビジネスを行っていると述べています。地政学的緊張の影響で、香港の国際金融センターとしての優位性がさらに低下するとの見方が示されています。