船舶のオーナーにとって、海洋塗料システムの調達と維持は、船舶やオフショアリグの長期的かつ生産的なライフサイクルを確保するための最も重要な手段である。さらに、塗料は船の効率性や脱炭素化の議論において中心的な役割を果たしている。Christer Øpstad氏(Global R&D Director Fouling Protection, Jotun)は、これらのマクロトレンドが彼の研究開発にどのように影響を与えているかを説明している。
Jotunはノルウェーのサンデフィヨルドに本社を置く家族経営の企業で、100年以上の歴史を持ち、全世界で100カ国以上に展開、11,000人以上の従業員と40以上の工場を有している。研究開発は同社の中心的な業務であり、主要市場に7つの地域ラボを設けている。Jotunは船舶と海洋分野において、アンチファウリングの船体性能塗料だけでなく、腐食防止、貨物保管ソリューション、運航段階での船上メンテナンスを含む幅広い製品とソリューションを提供している。
Øpstad氏は、「クリーンな船体と燃料削減の脱炭素化の関係に対する認識を高めることができれば、革新的で効果的なソリューションを提供しつつ、予算や運用、環境のニーズを満たすことに大きな対立はないだろう」と述べている。船舶業界は多様でダイナミックであり、全てのニーズを満たす単一の製品や技術は存在しない。Jotunは技術に中立的なアプローチを取り、様々な技術と製品を活用して顧客のニーズに応じた性能を提供している。
同社が特に注力しているのは、船体性能ソリューションであり、デジタルツールであるHullKeeperプラットフォームを使用して塗料の効果を最大化することに重点を置いている。最終的な目標は、塗料そのものではなく、顧客の体験を向上させることだ。