北朝鮮の船が、国連制裁に違反して石炭を密輸している疑いがあり、先月、黄海で中国の船と衝突して沈没した。この事故は2月に中国南東部の港近くで発生し、北朝鮮の乗組員15~20人が死亡したとされる。中国当局の救助活動にもかかわらず、救助されたのはごくわずかで、中国の船は軽微な損傷を負った。北朝鮮および中国はこの事故を公式に認めておらず、船の活動が違法であるためと考えられる。北朝鮮の船は、国際的な追跡を避けるために、自動識別システム(AIS)をオフにして航行していた。衝突が発生した地域は、国連安全保障理事会(UNSC)決議2371により禁止されている北朝鮮の石炭密輸のホットスポットとして知られている。事故の原因には、濃霧による視界不良が関与している可能性がある。船は石炭で過積載されており、貨物とともに沈没した。中国当局は救助活動を行ったが、北京からの公式な声明はない。中国がこの事故を公表しない理由として、UNSC制裁の違反に直接関与していることを示す可能性があるとの指摘もある。韓国の国家情報院は状況を注視している。密輸は北朝鮮にとって重要な収入源であり、2017年から2023年までの間に約21億5千万ドルを石炭輸出で得たとの報告もある。
北朝鮮の船が中国の船と衝突し、沈没。約20人が死亡した。
