BIMCOは、2025年と2026年のドライバルク市場における需給バランスの悪化を予測しています。これは、最近の米国の貿易政策の変更が一因とされています。BIMCOのShipping Analysis Manager、Filipe Gouveia氏は、「関税の引き上げが経済見通しを悪化させ、不確実性を高めたため、両年の貨物需要成長予測を0.5ポイント引き下げた」と述べています。
4月25日現在、米国と中国によって課せられた関税は、約4%のドライバルクトンマイル需要に直接影響を与えると予測されています。特に小型バルク貨物が最も影響を受ける可能性があり、米国への輸出が停滞または減少する恐れがあります。ただし、中国は代替市場からのドライバルク商品の調達を増やすことで補う可能性があり、米国も新たな貿易先を模索することになるでしょう。商品別では、鉄鉱石と石炭の見通しが特に厳しく、鉄鉱石の輸送量は2026年まで横ばいが続く見込みです。これは、中国の不動産セクターの課題が続く中で、鉄鋼需要が減少しているためです。また、石炭の輸送量は2025年に2〜3%、2026年には1〜2%の減少が見込まれ、再生可能エネルギーの採用が加速し、中国とインドの国内石炭生産が強化されることが影響しています。