2026年1月8日、NYKは横浜の山下公園前に停泊している国の重要文化財「氷川丸」の長期保存に特化した専門委員会を設立します。NYKは2024年から氷川丸の船体調査を行い、安全性と構造の健全性を評価し、大規模修理の準備を進めています。この保存プロジェクトは、船の構造的な健全性を確保するだけでなく、船の豊かな歴史的遺産への公衆の関与を高めることを目的としています。専門委員会は、修理のための技術や保存方針を策定し、維持管理のベストプラクティスを決定し、横浜のウォーターフロントエリアを活性化するための展示戦略を作成します。
氷川丸は1930年にNYKによって日本・シアトル航路用に建造され、戦前日本で建造された唯一の現存する旅客貨物船です。第二次世界大戦中には海軍病院船として使用され、戦争終了までに3回地雷に遭遇しましたが、沈没を免れました。戦後は改装されて1953年に再びシアトル航路で運航を再開し、30年間で254回の太平洋横断を行い、25,000人以上の乗客を運びました。1961年以降は山下公園前にて維持・保存され、横浜の永続的な象徴となっており、2016年には国の重要文化財に指定されました。この船は安全にアクセス可能で、教育的な役割を果たすための保存が必要です。

